連作に関する、参考になるかわからん心構え。

私が現役のカードワースシナリオ作者だった頃、よく連作をバンバン出してましたが、そのほとんどを完了させることができたのは感無量というか、なんというか。(ノワールの旅が完結してないじゃないか!という突っ込みはごもっともですが……あれは細々と構築中ですよっと)

そこで、今回は、連作を細々とでも完結まで導くポイントを、いくつかテキトーに。

細かい設定は後からついてくる

いきなり何を言っとるんじゃたわけ!って言われそうですが、スタートダッシュは割と勢いでなんとかなっちゃうよ、という話です。というか「スタートダッシュから失速するようなら、そもそも完結させるのは無理」です。とりあえず勢いで作っちゃいましょう。

「小さな事件」はシナリオごとで完結させよう

連作の中では、主に二つの「事件」が並行して動いています。一つは「物語全体を通して解決していく事件」であり、もう一つは「シナリオごとで直面する事件」です。そのうちの後者は、できるだけ「そのお話で完結、または区切りにする」ことを心がけると、連作ではあるけど、プレイヤーとしても分かりやすいし、作る側もモチベーションを保ちやすいです。

ある程度来たら「終わらせ方」を意識しよう

何事も、ゴールが見えないと、だんだんとモチベーションが下がっていくものです。これはプレイヤーとしても同じで「終わらない物語」はいずれ飽きられてしまいますし、それは作者にも言えることです。なので、ある程度物語が進行したら「連作そのものの結末」を意識して物語を集束に向かわせましょう。

細かい矛盾は気にするな!

どんな物語でも、人間が紡いだものなので、どこかしらに「そうはならんだろww」という展開や設定の矛盾が生じてしまうものです。が、過去に大ヒットした漫画やアニメなどを見ると、押しなべて「矛盾」が存在しています。ドラゴンボールとか、北斗の拳とか、あとガンダムとかにも「矛盾」があって、それも含めて愛されています。つまり、良作に「矛盾の有無」はさほど関係がない、ということになります。なので、すべての矛盾をつぶそうと躍起にならず、多少なら勢いでごり押ししても大丈夫です。(度を越えたらアウトですが)

独りですべてを解決しようとしないこと

これが何より重要でしょうね。私の場合は、その時々でいろんな人を頼り、アドバイスや素材を頂いて、とにかく孤独にならないことを第一に努めました。これがSoCやカナリアンなどを完結させることができた最大の理由だと思っています。

おわりに

まあ、今、現役でシナリオを作って楽しんでいる人からしたら、私はただの老害でしかないとは思いますけど、連作に挑むときは、心の片隅にでも留めていただけると嬉しいです。