ゲームで表現する利点ってさ。

突然ですが、ゲームって何でしょう?
遊びの道具?コミュニケーションのネタ?それとも、人生捧げちゃうようなもの?

私はこう考えるんですよね。
ゲームは表現手法の一つに過ぎない」と。

小説、実写映像、アニメ、漫画、演劇……。
「創作の物語」を表現する媒体は山ほどあります。
その中で、「ゲーム」という媒体を選択し、作られているのがカードワースシナリオです。

そうなると、「ゲームで表現する利点ってなんだろう?」という疑問が湧きます。

皆さんは、こういった事例を見たことはありませんでしょうか?

漫画を原作とし、アニメで爆発的人気を得た作品が、今度は実写映画化されました。
配役は人気俳優、脚本は有名なドラマ脚本家です。
そして、いざ公開されてみると……

「なんじゃこりゃ!?」

そう、漫画やアニメでは引き付けられたはずのその世界観が、実写化したことで「原作の世界観が壊れた」と感じるのです。

一つの媒体で人気を博したコンテンツが、別の媒体を用いたらコケることがある。つまり、漫画やアニメで素敵に見えたその作品は、その作品に適した表現媒体を用いたからこそ魅力的だったのではないか、と。

そうなると、「ゲームはゲームでしか表現できない魅力がある」のではないか、と思うんです。

では、具体的に、ゲームの利点ってなんでしょう?

私は、こう思うんです。
物語に、プレイヤーが介入できること

ノベルゲームでもそうですが、時折、主人公の行動をプレイヤーが選択する権利を与えられます。そして、プレイヤーが選んだ行動によって、物語が変わっていくのです。この機能は、他の媒体では付与しづらく、これこそが、ゲームを表現媒体とする最大の強みだと思うのです。

カードワースの場合、「冒険者の行動等をプレイヤーに選択させる」ことで、「プレイヤーの介入」を挟むことができます。もちろん、作る側の想定した範囲内、ゲーム内のルールに則った行動しか許されないのが原則ですが、プレイヤーの介入という、唯一無二の利点を活かさない手はありませんよね。

表現媒体には、それぞれの利点が必ず存在しています。
それを見極め、どのようにすれば「ゲームとして」面白く表現できるか。
そのためには、私は文学的な体裁やお約束もはみ出すつもりでいます。